2019年5月10日金曜日

さらざんまい4話視聴時点の感想・考察

概要

この一年イクニ監督の作品を見まくっていたので,イクニ監督の新作『さらざんまい』を毎週見て,その時どう思ったか,どう考えたかを書いていきたいと思います.

なお,無印セラムン・ウテナ・ピンドラ・ユリ熊・この話までの『さらざんまい』のネタバレを含みます.またほとんど自分用のメモなので,スクショを貼ったりしていない文章のみになります.

感想

今回は比較的わかりやすいというか,結構直接的にトオイの過去が明かされていました.細かいところで話したいところはあるものの,全体を俯瞰した上で語ることはあまり思いつかないですね.少し感想を書いてみたのですがあまり大したことは書けませんでした.

1話のなかでも過去が徐々に明らかになっていき,構成に見る者を飽きさせない工夫がなされている気がします.しかし展開がマンネリ化しつつあると感じます.イクニ作品は少しテンポが遅くなりそうな回はギャグで覆い隠してクスリと笑える話にしたり(e.g. チャイナマネーにやられちゃいな),あるいは記号化されてわかりにくくする印象があります(e.g. こどもブロイラー).しかしこの回は直接的に描かれており,チカイの行動をありのまま描きたかった,もしくは美しく描きたかったのではないかと想像しています.もう2,3話はこういう伏線張りや,回想回をやるのかなぁと思います.

今後の展開ですが,カズキがハルカを大切に思う理由と,エンタがカズキを大切に思っている理由がそれぞれ1話かけて説明され,おそらくその過程でハルカの車椅子の秘密も明かされるだろうと思っています.最終的には4話のCパートのように,それぞれが他の二人の過去を知り,お互いのことを理解して無二の親友となるのではないかと思っています.

ただ全然予想がつかないのが,トオイが女装したカズキを満更でもない目で見ていた点と,カワウソイヤーズがどう関わってくるかという点です.前者はエンタとトオイがカズキを取り合うにしてもそれがどう展開するのか全然想像がつきません.トオイがカズキを好きになる気持ちがどのぐらい表に出てくるのか…….カワウソイヤーズはきっとレオがマブのために何かするんじゃないのかと思ってるのですが,主人公3人にどう関わってくるのかは2人の能力がわからないため何もわからないです.

考察・疑問点

4話では飴がいたる所で描かれています.

  • 前半でチカイが拷問をしているシーンで舐めかけの飴がチカイの近くにある
  • 位牌の近くのコップの中に未開封の飴が置いてある
  • チカイがトオイの代わりにヤクザを殺し,トオイを抱きしめたときにトオイは飴を落とす

僕は最初,子供っぽさを想起させる飴を最後に落としていることから,「トオイが子供らしい価値観を捨てた」ぐらいに考えていました.しかしそれだとチカイが飴を舐めている理由がうまく説明できません.試しにGoogleで検索したところこのツイートを見つけ,そうとしか思えなくなった次第です.

チカイとトオイの根本的な差異に気づかなかった自分に無力感を感じています.チカイの過去は明らかにされていませんが,チカイは自らの意思で裏の世界へ行き,金を集めて自分が守りたかった店を守った.更にはトオイの罪も背負い込む姿はメチャクチャかっこいいですね…….それに対してトオイは偶発的に,未熟なうちに幸せな家庭を失って裏の世界へと入ることになる.何も自分の意志で決めることができないというか,そもそも力が無く,ただひたすら兄を思って行動する姿は見てて辛いですね……

サッカー

3話でチカイがリフティングしていて,ひょっとしてサッカー経験者かな?と思っていたのですがやはりそうでしたね.これがどうつながるのかはわかりませんが……

引っ越しの準備?

現在のトオイ宅は荷物が片付けられており引っ越しの準備をしてあるようです.全部決着がついたらチカイとともに暮らすというようなことも述べていますし,その準備でしょう.しかし何のために……決着とは……という疑問が残ります.

バトルシーンの蓋を閉める動作

何だこれってなってた.考察せずにぐぐってわんこそばのおかわりをやめるときの動作らしいということを知った.

トオイが女装カズキを見る目

お前もカズキのことを好きになるんか……?カズキモテモテでは?

僕ははるかが嫌いだ

嘘というか本心ではないと思ってる.今までのカズキの表情や行動を見る限り,嫌いだというのは考えにくい.どちらかといえばこの「嫌い」という言葉は「居なければよかった」みたいな意味なんじゃないかなと予想している.

これは僕の予想ですが,ハルカが歩けなくなった理由はカズキが事故か何かを引き起こしたからだと思っている.この予想が正しいと「僕ははるかが嫌いだ」というのは「ハルカさえ居なければ事故は起きなかった」,故にカズキはハルカが居なければよかった(≒嫌い)と考えるようになってもおかしくはない.また,トオイこそ希望のサラを使うべきだというカズキの主張は「自分の不注意で起こした事故の贖罪に使おうという(卑しい)僕よりも,自分を守ってくれた兄のためにサラを使おうとするトオイこそサラを持っているべきだ」という意味に読み取れなくもない.